まつげの仕組み
まつげは眉毛とともに、目の周辺に特に発達した体毛です。一般的な体毛より太く、長さが揃っており、まぶたの眼球側の縁に沿って一列に並んでいます。上下のまぶたにありますが、上のほうが強いです。普通は反り返って目から離れる方向に曲がります。
まつげには埃などの異物が目の中に入るのを防ぐ役割があり、上側が下側より発達するのもこの機能に関連していると思われます。また、ネコやネズミの髭の機能と同じように、接触をとても敏感に感知する機能があり、反射的にまぶたを閉じるなどの行動に直結しています。これは眼球を守るのに役に立つのです。まつげは胎児の7週目から8週目に生え始めるとされ、抜けた場合には4週間から8週間の周期で生え変わります。色は髪の毛の色と必ずしも同一とは言えず、髪の毛よりもやや明るめの色になる傾向が見られます。
1本の毛の断面図を見てみると、中心を囲んで3つの層からできていることがわかります。中心が毛髄質、その周りが毛皮質、一番外側が毛表皮です。毛髄質の役割は、毛に弾力を持たせることです。成長期初期の毛は細いため、毛髄質が断絶していたり、全くない場合があります。そのため、弾力性が弱く、エクステンションを支える力が弱くなる可能性があるわけです。角化していない細胞が並んでおり、細かい気泡を含んでいます。白髪が銀白色に輝いて見えるのは、気泡に光が当たって反射するためだといわれています。
毛表皮は角化した硬い偏平な細胞が毛先に向かってウロコ状に重なり合い、内側の毛皮質を取り巻いて保護しており、硬いケラチンで出来ています。パーマなどによってキューティクルが損傷を受けると毛髪は脆くなり、保水力も低下します。
まつげの毛周期
まつげが成長し、その成長が止まり、まつげが抜けて、新しいまつげが生えてくる一定のサイクルが毛周期です。毛周期は、隣り合った毛であっても同調性はなく、それぞれの毛包独自の成長が行われています。そのため、毛は順次抜け変わって、常に全体としては一定の数を保っています。一般にまつげでは、成長期にある毛の割合が85%、休止期の毛の割合は10数%とみられています。
まつげの毛周期(成長期、退行期、休止期)は、早い人で30日、遅い人は90日程度と言われており、他の体毛と比べ、再生サイクルが早いのが特徴です。まつげは、片側で約30から100本以上生えている方まで様々です。まつげも他の体毛と同じく、ケラチンタンパクという再生力のないたんぱく質で出来ているので、痛んだり切れたりしてしまわないように普段のお手入れが重要です。
まつげの毛周期は、早いもので2週間、遅いもので3ヶ月です。そのため、2週間~4週間に一度、リペアをすることでまつげを美しく保つことができます。毛根のサイクルがあって、全て一度に生えてくる訳ではないですし、皮膚の下には毛が生える組織があるので、もしまつげを剃ってしまっても、一斉に全てのまつげが無くなるということはありません。ちなみに、日本人のまつげの長さの平均は約5.8mm、まつげの本数の平均は片目で約105本だそうです。
元気なまつげを育てるために
おしゃれに気を遣って熱心にメイクの研究をしている方でも。普段からまつげのお手入れをしっかりしている方は少ないと思います。まつげパーマやビューラー、毎日ウォータープルーフのマスカラのクレンジングをしていては、まつげは大幅なダメージを受けてしまい、傷んで抜け落ちてしまいます。
1.マスカラをゴシゴシこすり落としていませんか?
2.目元のボリュームを求めて、何度もビューラーをしていませんか?
3.頻繁にまつげパーマをして毛を傷めていませんか?
髪の毛やお肌のお手入れをするのと同じくらい、まつげもケアしてあげる必要があります。また、極力負担をかけないように心がけましょう!ダメージは”抜け”となってすぐに表れます。
まつげに良い食べ物
まつげも体毛と同じなので、髪に良いものを食べればまつげにも良いということです。まつげの成長に硬化のある栄養素を挙げるならば、たんぱく質、鉄、亜鉛、胴、ビタミンB群、葉酸、ビタミンA・C・Eなどがあります。具体的には、大豆などの豆類、ゴマ、ナッツ類、海苔など海藻類、野菜や根菜、魚類、椎茸などキノコ類、さつまいもなどのイモ類などです。